QuantAnalyzerの見方(Monte Carlo analysis)

QuantAnalyzerは優秀なツールです。英語なのでアレルギーの人もいるはず。

備忘録として、英語表記の意味をまとめるだお。

こんな方におすすめ

QuantAnalyzerが英語表記でわかりにくい方。

この画面です。

モンテカルロ分析って何?

QuantAnalyzerのモンテカルロ分析は、EAの堅牢制を調べることができます。

当然、EAは勝ちと負けを繰り返します。

ある期間で勝ち数と負け数が同じでも以下のような場合で、最大ドローダウンは大きく異なります。

最大ドローダウンに耐えられないと、同じ利益が得られたとしても、その前に資金が底をつくことだってあります。

例えば以下のようなケースです。(同じロット、同じ利確幅、損益幅を想定)

No勝ち負けパターン説明ドローダウン幅
1勝→勝→勝→負→負→負最もドローダウンが大きい
(悪いパターン)
3
2負→負→負→勝→勝→勝最もドローダウンが大きい
(悪いパターン)
3
3負→勝→勝→負→負→勝ドローダウンは真ん中2
4勝→負→勝→負→勝→負最もドローダウンが小さい
(良いパターン)
1

仮に、No2からEAを回しはじめたらどうでしょう?

最初にどかーんとマイナスを喰らい、初期残高が0になってしまうことだってあります。

「最善の結果を期待して、最悪の事態に備える」のが大切な資産を守る上で必要です。

モンテカルロ分析は、それぞれのトレードの結果をランダムに入れ替える分析方法です。

この組み合わせを何百通りしてくれるのです。

当然、組み合わせの回数を多くすれば多くするほど精度はあがります。その代わり分析の時間は長くなります。

モンテカルロ分析の見方

操作方法は後で説明します。先に見方を説明します。

Results with confidence levels(信頼水準別の結果)

これは、あるEAを500回モンテカルロ分析した分析結果です。

拡大します。

上の図の1番上の行がオリジナルの結果です。そして一番したが一番悪いケースの結果です。

もともとドローダウンが215%だったのが479%になり、2倍以上になります。

組み合わせを繰り返すことで、最も最悪のケースは最大ドローダウンは2倍以上になることあると言っています。

ただ、安心してください。それぞれの行は統計的な信頼度を表しています。

灰色の行は95%の信頼水準ということです。純利益、ドローダウンがその値と同じかそれ以上になる可能性が95%であることを意味します。

言い換えると、最大ドローダウンが207%より悪くなる確率はわずか5%ということです。

95%は、考慮すべき信頼水準です。この灰色の行をベースに考えてください。

Monte Carlo Chart(モンテカルロ分析結果のグラフ)

モンテカルロ分析を実行すると、分析結果をグラフで表示できます。

これは何を意味しているかというと、統計的に、この幅に収まる確率が高いということです。

この図の青い太線はオリジナルのグラフです。

それが簡単にできてしまうツールがQuantAnalyzerです。

モンテカルロ分析のやり方

分析自体はとても簡単です。

まず条件を入力します。

No項目説明
1Number for simulationsシミュレーション回数を指定します。
回数が多いほど精度はあがります。
エントリ回数や期間が長いEAは計算が重くなります。

No項目説明
1Randomize trades order with Exact methodExactまたはResamplingを指定できます。
Exactはトレードの順序をランダムにシャッフルするだけです。
純利益は変更されません。ドローダウンのバリエーションを調べるのに役立ちます。
Resamplingは、トレードをシャッフルするだけではありません。取引履歴の中からランダムに結果を使います。
1つの取引が何度も利用されることもありますし、1度も使われない取引もあることを意味します。
これをすることで、違う角度からの見方ができるそうです。
通常はExactでよいと思います。
2Randomly skip trades with X % probability通常EAはスリッページや通信状況などで約定できないことがあります。
その割合を%で指定して、より現実的な数値で分析することができます。
5%を指定すると全取引の5%が取引できなかったという前提でシャッフルされることになります。

みるべきポイント

モンテカルロ分析を行う上で、何をみたら良いかをまとめます。

ポイント
  • 少なくとも100回のシミュレーション回数を実行してください。
  • 信頼水準95%とオリジナルのドローダウンを比較し、2倍未満を目安としてください。2倍以上の場合は、危険と判断です。
  • 信頼水準95%の純利益はオリジナルと比べて、かなり小さくなっている場合、よいロジックではない可能性が高いです。

将来の損益をシミュレーション可能

モンテカルロ分析結果から将来の損益を予想してくれます。

プロ版を購入してと言われますが、普通に使えます。

これは、2015.03.05から次の2711回の損益シミュレーション結果を表示したものです。

最大と最小の間にほぼ入っています。

なぜ、2711回の予想なのかが謎です。

もしかしたら、有料バージョンは取引回数を指定できるかもです。

いかがでしたか?モンテカルロ分析によるドローダウンの予想はかなり使えるのではと思います。

では、まただお。

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